◆バナナは栄養豊富で低カロリー!
バナナは1本で食べられる部分が約90g。エネルギーは77kcalと思ったほど高くなく、そのほとんどがブドウ糖や果糖などの「糖質」です。中でもブドウ糖はエネルギーに変わるスピードが早いため、素早くエネルギーチャージができます。そのため、バナナを食べて試合に臨むというアスリートも少なくないようです。
フルーツは全体的にカリウムが多いのですが、中でもバナナは1本あたり320mgほど含まれていて、「カリウムの宝庫」としても知られています。カリウムは、体の中の余分なナトリウム(塩分)の排泄を促し、血圧を下げる働きがあるため、高血圧の人はぜひ積極的に摂り入れたいフルーツの一つです。
そして、食物繊維を手軽にチャージできるのもバナナの優れたポイントです。バナナには、1本(90g)あたり1gの食物繊維が含まれています。食物繊維の1日あたりの摂取目標量は、成人男性で20g以上、成人女性で18g以上となっていますが、特に10~20代は男女ともに、食物繊維が不足気味ですので、手軽に食べられるバナナはよい摂取源になります。
他にも、バナナには美容に効果的なビタミンB群が豊富です。水溶性ビタミンのビタミンB群は水洗いや加熱調理によって失われやすいのですが、バナナは皮をむくだけで食べられるため、ビタミンB群をしっかり摂取できるメリットがあります。
◆バナナのおいしい食べごろは「シュガースポット」を目安に
日本にいる限りは、四季を問わず、いつでも安価で手に入るバナナですが、その原産国は南アジアが中心。沖縄などの一部の地域で、収穫することができるものの、そのほとんどがフィリピンや台湾からの輸入に頼っています。
しかし、害虫などの問題から黄色く完熟したバナナを輸入することは禁じられており、未熟で青緑色のうちに収穫したバナナを船で日本に運び、特殊な技術で食べごろになるまで追熟したものが店頭に並んでいるおなじみのバナナです。
ところが正確にいうと、店頭に並んでいるきれいな黄色のバナナは食べごろの少し手前。自宅へ持ち帰って1~2日経つと、黒い斑点が出てくると思います。この黒い斑点は「シュガースポット」といって「完熟」の証。
シュガースポットが出始めたタイミングで食べるのがもっとも香りが高くおいしいのです。ただし、シュガースポットが多いほうがよいかというとそうではなく、熟し過ぎると苦味が出始めます。
シュガースポットの量は好みによって違いますが、写真の量くらい出ていると、実はかなり柔らかく、甘味が強くなっています。皮をもんでつぶすと高齢者にも食べやすいやわらかさになる熟し加減です。しっかりしたバナナが好みの人は、シュガースポットが出始めた瞬間に食べるとよいと思います。
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