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Thursday, March 4, 2021

共同発表:大気の詳細調査に適した地球型の系外惑星を発見 - 科学技術振興機構

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東京大学 大学院総合文化研究科附属先進科学研究機構の成田 憲保 教授、大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻の福井 暁彦 特任助教らの参加する国際研究チームは、2018年4月にNASAが打ち上げたトランジット惑星探索衛星TESSと、成田教授・福井特任助教らが開発した多色同時撮像カメラMuSCAT2などを用いた多色トランジット観測、惑星の質量を測定することができる視線速度観測の連携により、太陽系から約26光年の距離にある赤色矮星Gliese486を公転している惑星Gliese486bを発見しました。

観測の結果、Gliese486bは質量が地球の約2.8倍、半径が地球の約1.3倍で、地球のように岩石を主体とした地球型惑星であると分かりました。この惑星は公転周期が1.467日しかなく、表面温度は摂氏400度を超えると推定されるため、生命が存在できるような環境ではないと考えられます。しかし、公転周期が短いことや温度が高いことは、「トランジット分光」や「二次食分光」という方法で惑星の大気の組成や温度分布を調べる上ではとても有利な特徴となります。特にGliese486bは太陽系の近くにあることから、今後惑星大気について詳しく調べることができる地球型の系外惑星として、重要な観測対象になると期待されます。

本研究成果は2021年3月5日(日本時間)、アメリカ科学振興協会が出版する国際科学誌「Science」に掲載されます。

本研究は、JST 戦略的創造研究推進事業 さきがけ 研究領域「計測技術と高度情報処理の融合によるインテリジェント計測・解析手法の開発と応用」における研究課題「多色同時撮像観測と高精度解析による第二の地球たちの探査」(研究者:成田 憲保、課題番号:JPMJPR1775)の支援を受けています。

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