最新の研究いわく、腸の調子を整え続ける方法があるという。ジャーナル『ネイチャー・メディシン』に掲載された研究では、おもに体内に取り込まれる食品の種類によって、腸内マイクロバイオームとよばれる消化器系内のバクテリアと微生物の巨大なコロニーの繁栄の可否が決まることが分かった。
最新の研究レポートの結果によると……
研究者たちは、長期間にわたって被験者1,000人以上の食事情報と腸内マイクロバイオームを調査。食品に対する遺伝的および代謝的反応を評価するプロジェクト「PREDICT 1」として、これらのデータを収集した。 すると、特定の植物性食品が豊富な食事は、体に有益な腸内細菌の存在に影響を与えるだけでなく、肥満、心血管疾患、2型糖尿病などにかかるリスクの低下にも関連していることが分かった。 この研究の注目すべき側面の1つは、これらの条件に対してポジティブ、またはネガティブな相関関係を持つ腸内細菌を特定したということ。 この研究の共著者で、ロンドン大学キングスカレッジ校栄養学部の上級講師であるサラ・ベリー博士は、「たとえるなら、腸という劇場内に良い俳優、悪い俳優の両方がいるということです」と語った。 「すぐれた腸内細菌は、体脂肪、炎症、血圧、血中脂質などを抑える、または低下させるといった、健康に良い影響を及ぼします。食事を通じて腸内マイクロバイオームを改善することで、健康にプラスの影響を与えられる可能性は大きいでしょう」というベリー博士。 この研究で、 野菜、ナッツ類、卵、魚介類などの食品は、腸内の善玉菌に栄養を与えることが分かった。また悪玉菌は、甘味飲料、大量のジュース、白パン、高度に精製された穀物を好むことも判明している。
うつや睡眠にも影響が!?
『ザ・マイクロバイオーム・リセット・ダイエット』 の著者である栄養士のメアリー・パーディーさん(理学修士、登録栄養士)によると、腸はこの研究で言及されていた症状のリスク低下だけでなく、日常的な生理機能において重要な役割を果たしているそう。これには、免疫力の強化や心臓血管および認知機能の改善、深い睡眠、うつ病リスクの低下などが含まれる。 たとえば、体内のセロトニン(幸福感をもたらす神経伝達物質)の約90%は腸内で生成されていると、パーディーさんは語る。腸内の細菌バランスが崩れると、感情レベルで影響を感じる可能性もあるとか。 「食べるものが腸内に影響を与え、さらに体全体に影響します」とパーディーさん。「腸内マイクロバイオームは、あなたが何を食べるかに応じて、繁栄することもあれば、絶滅することもあるエコシステムのようなもの、と考えてください」 プロバイオティクスをはじめ、腸の健康を促進するサプリはたくさんあるけれど、パーディーさんはまず自然食品を食べることを提案。というのも自然食品には、ビタミンやミネラル、食物繊維が含まれていて、身体機能だけでなく運動機能の向上も助けてくれるから。 健康な体づくりは「腸」が決め手! さっそく取り入れてみて。
translation : Mutsumi Matsunobu ※この記事は、海外のサイト『ランナーズ・ワールド』で掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
からの記事と詳細 ( 体脂肪を低下させる働きも! 腸内環境を整えるべき理由(ELLE DIGITAL) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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