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Tuesday, March 21, 2023

絶滅危惧のツシマヤマネコの野生復帰施設を公開 「今後は繁殖も ... - 朝日新聞デジタル

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対馬通信員・佐藤雄二

 環境省のレッドリストで絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧ⅠA類」に分類されているツシマヤマネコの野生復帰やその技術を開発している「ツシマヤマネコ野生順化ステーション」(長崎県対馬市厳原町豆酘(つつ))が19日、一般公開された。

 飼育下で繁殖させた個体を自然の生息地に戻し定着させることを目的にした、環境省の施設。哺乳類の野生復帰を目的とした施設では国内初だという。

 動物園で生まれたツシマヤマネコを、野生個体が分布する対馬の自然の中で生きていけるようにするための区画をケージ内に設置。エサとなる野生生物の捕獲や木登りなど、必要な運動能力を身につけるための訓練が行われている。訓練への影響を減らすため、通常は非公開となっているが、この日は訓練施設などが公開された。

 横浜市から参加した秋山志穂さん(45)は「野生順化させるための訓練捕獲の映像や、生息環境を広大に再現しているケージを中から見られたことなど、参加したかいがあった。実物のツシマヤマネコは遠目でないと見られなかったので、また機会があるときに対馬に来たい」と話した。

 ツシマヤマネコは、現在対馬島内に成獣個体が90~100頭前後生息すると推定されており、全国の大学や動物園などの研究機関と連携しながら、保護増殖活動が進められている。

 ツシマヤマネコ野生順化ステーションの木滑(きなめ)黄平自然保護官は「今後は野生順化ステーションの広い環境を活用した繁殖の取り組みにも力を入れようと考えている。島内でもこの施設があるところから知らない人が多いと感じるので、私たちの取り組みを知ってもらえるよう発信していきたい」と話した。(対馬通信員・佐藤雄二)

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