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Sunday, February 6, 2022

バナナ・リパブリックSPRING 2022コレクション “SPRING HIGHLIGHT” - PR TIMES

amparipisang.blogspot.com

1978年に アメリカ・サンフランシスコで創業以来、ブランドのルーツである旅とサファリをテーマに、常に時代に寄り添い進化するデザインと上質な素材使い、そして着る人の個性を最大限引き出すことを大切にしてきたBanana Republic(バナナ・リパブリック)。洗練された世界観とカスタマー体験を親しみやすい価格帯で提案します。

2022年のSpring Collectionでは、汎用性の高いタイムレスなアイテムを軸にした商品ラインナップをご用意しています。上質な素材へのこだわりとブランドのオリジナルスタイルに焦点を当てた上品でエレベートされたブランドストーリーを伝達していきます。

こだわりの素材と仕立ての良さで抜群な着心地と、春のコーディネートを格上げするシーズナルプロダクトを幅広く展開します。ブランドのDNAであるユーティリティエッセンスはそのままに、クリーンで品の良い今の気分が投影されたデザイン。涼し気な印象のブルーのグラデーションをはじめとし、エネルギッシュなレッド、ポップなイエローなど春の装いを彩るブライトなカラーパレットが並びます。

ウィメンズは、シルク混で柔らかく抜群な着心地ながら着るだけで旬なスタイルに仕上げるボリュームスリーブのシアートップスや同素材でトレンドのロングブーツとも相性の良いロマンティックなミニシャツドレスがラインナップします。スクエアネックとボリュームスリーブが女性らしさを演出するスクエアネックブラウスはブルーをベースにしたフローラルとライトブルー、ホワイトの3色展開。ブラウスと同じ柄のフローラルミディドレスは、程よいボリュームのティアードで纏うだけで春の気分を高めます。
100%オーガニックコットンを使用したセーラーカラーニットは、柔らかなニットの質感とゆったりとしたフォルムがリラクシーな雰囲気を演出し春夏の定番のマリンルックを旬に格上げします。
また、肌寒さの残る初春に活躍するスプリングアウターには、女性らしさを演出するふんわりとしたシルエットが魅力のオペラコートがラインナップします。

コーディネートの主役となるオーシャンブルーやサニーイエローなどポップなカラーパレットが魅力なペーパーバッグワイドパンツや再生可能なリサイクルポリエステルを採用した品の良いジャガード織りのプリーツミディスカートなど、ボトムスもバリエーション豊富にご用意しています。
SPRING 2021に登場したサステナブルと機能性に特化したBR SPORTコレクションからは軽量でリサイクルナイロンを採用したポップオーバーが新登場。90年代のサファリのアーカイブデザインを投影したチュニックシャツはリサイクルナイロンを使用しており、なおかつパッカブルで防風性に優れた旅のお供にも活躍する汎用性の高いアイテムもラインナップしました。

メンズは、ネオプレン素材を使用した発色の良いタートルネックトップスや、ハリのある美しいフォルムをキープし、上品ながら着心地の良さに追求したスポーティなセットアップスタイルを提案します。
軽やかな素材感ながら温かみのあるリネンクルーニットや良質なオーガニックコットンを100%使用したオーバーサイズストライプニット、鮮やかな赤のラインがコーディネートを引き上げるリブハーフジップニットなど薄手のニットも充実。サステナブルなリサイクルナイロンを採用したオーバーサイズマックコートナイロンジャケットなど、発色の良い鮮やかなカラーで展開するライトアウターにも注目です。また、高品質なカシミアを贅沢に使用したセーターベストやオーガニックコットンを採用したクリケットカーディガンクリケットセーターなどクラシックなスタイルを目を引く配色ラインや胸元のオリジナルロゴでモダンに昇華します。
サステナブルと機能性に特化したBR SPORTコレクションからは、ソフトな着心地と優れた形状記憶、軽快なストレッチ性に加え環境負荷の低減を特長に持ち合わせたSOLOTEX ®️機能のセットアップジョガーパンツ、オーガニックコットンを採用したフリースフーディTシャツなどを引き続き定番として展開。しわになりにくく、耐水性と通気性、またストレッチといった多くの機能性を持ち合わせた気負わず纏えるジャケットや、防風性と耐水性に優れたレインジャケットなど新登場のスポーティなテックウエアに注目です。

BANANA REPUBLIC SPRING 2022 COLLECTION
 ONLINE STORE:https://bananarepublic.gap.co.jp

Banana Republic(バナナ・リパブリック)について
バナナ・リパブリックは、 1978年にサンフランシスコで創業したグローバルブランド。上質な素材使いを特徴とした上品で汎⽤性のあるワードローブを提供しています。考え抜かれたデザインで、本格的なものづくりに拘ったコレクションは、何度でも新しい感覚で着られ、どんなスタイルにもあうラインナップが揃っています。洋服、コスチュームジュエリー、シューズ、ハンドバッグを展開するバナナ・リパブリックのコレクションは、世界各地で展開する直営店ならびにフランチャイズ店、およびオンラインストア(https://bananarepublic.gap.co.jp/)で購⼊いただけます。

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Saturday, February 5, 2022

恐竜繁栄の道を開いた三畳紀末の大量絶滅、大噴火による寒冷化が原因 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」 - サイエンスポータル

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サイエンスクリップ

2022.02.04

草下健夫 / サイエンスポータル編集部

 約2億年前、中生代三畳紀末に起きた史上4回目の生物大量絶滅が、大規模な噴火による地球寒冷化で起きたことが分かった、と東北大学などの研究グループが発表した。当時の地層の堆積岩が含む炭化水素や、岩石の加熱実験を手がかりにした独自の手法を用いた。陸上を支配していた大型のワニが絶滅し、続くジュラ紀、白亜紀の恐竜繁栄へと道を開くきっかけとなった「事件」を解明した。

三畳紀末の大量絶滅の原因を解明した研究の概説図。火山活動で地球が寒冷化し、大型のワニが絶滅。恐竜は生き延びて大型化し君臨した。「火山指標」枠内の2つの構造式は、低温のマグマ加熱で多くできるタイプの炭化水素(海保邦夫・東北大学名誉教授提供)
三畳紀末の大量絶滅の原因を解明した研究の概説図。火山活動で地球が寒冷化し、大型のワニが絶滅。恐竜は生き延びて大型化し君臨した。「火山指標」枠内の2つの構造式は、低温のマグマ加熱で多くできるタイプの炭化水素(海保邦夫・東北大学名誉教授提供)

超大陸分裂、その時代に迫る

 世界の大陸が合体していた超大陸「パンゲア」は三畳紀末に、大規模な火山活動に端を発して分裂した。4回目の大量絶滅の原因は、この火山活動が有力視されていたが、決め手に欠けていた。当時の環境変化も未解明だった。

 そこで研究グループはまず、この時代の地層の堆積岩をオーストリアと英国の地層から採取して調べた。その結果、大量絶滅が始まった時点には、低温でできるタイプの炭化水素が多く含まれていた。同じタイプは、火山噴火で大量絶滅が起こったことが既に解明済みの古生代デボン紀後期(約3億8000万~3億6000万年前)、古生代ペルム紀末(約2億5000万年前)の堆積岩にも多い。普通の地層にはみられない。このことから、三畳紀末の大量絶滅も火山噴火が原因だったと判断した。

 地球はこの大量絶滅の時に寒冷化し、その後に温暖化したことが、カキの化石の分析を基に推定されてきた。グループはこの気候変動を解明しようと、堆積岩を加熱し、出てくるガスを調べた。すると、比較的低温で二酸化硫黄(SO2)が、高温では二酸化炭素(CO2)が、それぞれ多く放出された。

 これらの結果から三畳紀末には、大規模火山活動によって比較的低温のマグマが堆積岩と接触し、大量のSO2が放出されたと考えられる。SO2が成層圏に入ると、硫酸の粒子ができて太陽光を反射し、植物の光合成を妨げたり、地球を寒冷化させたりする。こうした仮説や気候モデルの計算結果を基に、寒冷化により大量絶滅が起こったと結論づけた。

三畳紀末、約2億年前の世界。まだ大西洋が開けていない。中央の火山地域の活動が大量絶滅の引き金となった。×印は今回の研究のため堆積岩を採取した現在の場所、オーストリアと英国に相当(池田昌之・東京大学准教授提供)
三畳紀末、約2億年前の世界。まだ大西洋が開けていない。中央の火山地域の活動が大量絶滅の引き金となった。×印は今回の研究のため堆積岩を採取した現在の場所、オーストリアと英国に相当(池田昌之・東京大学准教授提供)

気候変動まで描き出す

 また、この大量絶滅後の時期の堆積岩には、高温のマグマによってできる炭化水素「コロネン」が多く含まれることも分かった。つまり、三畳紀末に比較的低温だったマグマがその後、火山活動の変化で高温に変わったことを物語っている。これが堆積岩に触れて大気中のCO2濃度が上昇し、温暖化に向かったのだ。

 三畳紀末には水銀も大量にできたが、その起源は噴火以外に陸上の植物も考えられ、絶滅の原因としては決め手を欠いていた。研究グループは、水銀に加え炭化水素を証拠として絶滅の原因を突き止め、さらに火山活動の温度変化が気候を変動させることを解き明かした。

 三畳紀には大型のワニが陸上に君臨し、小型だった恐竜を捕食していた。ところが、このような寒冷化の影響を受け絶滅。天敵から解放された恐竜たちが、ジュラ紀から白亜紀に大型化して王者となり、大繁栄したという。

 研究グループは東北大学、山口大学、東京大学、秋田県立大学、スウェーデン・ルンド大学、米アマースト大学で構成。成果は地球惑星科学の国際誌「アース・アンド・プラネタリー・サイエンス・レターズ」電子版に1月12日に掲載され、東北大学などが13日に発表している。

生命盛衰の解明、カギ握るコロネン

 研究グループの東北大学の海保邦夫名誉教授(地球環境史)は「広い話に影響する仕組みを解き明かした。火山活動のマグマが高温か低温かにより、温暖化するのか寒冷化するのかが異なる。全ての大規模火山活動に応用できる話だ」と述べている。大量絶滅の解明だけでなく、今も発生する大規模噴火の影響を考える上でも役立つという。

 大量絶滅は史上5回起きたとされる。海保名誉教授らはこれまでに、生物が陸に本格進出する前、約4億4500万~4億4300万年前の古生代オルドビス紀末に起きた1回目も、大噴火が原因だったことを水銀の分析を基に2017年に示した。またデボン紀後期の2回目、最大規模だったペルム紀末の3回目も、それぞれ大噴火で起きたことを、コロネンを手がかりに発表している。

 恐竜が絶滅した白亜紀末、6600万年前の5回目は天体衝突が原因だが、この時代の地層からもコロネンが見つかっているという。「オルドビス紀末のコロネンの分析も進め、五大大量絶滅の原因と気候変動の仕組みを総合的に説明できるようにしたい」と海保名誉教授は意気込む。

五大大量絶滅の時期と原因(東北大学などの資料や取材に基づき作成)
五大大量絶滅の時期と原因(東北大学などの資料や取材に基づき作成)

 地球の生き物の命運は少なからず、火山活動が握っているようだ。折しも、この成果の発表直後の1月15日には、南太平洋・トンガ沖の海底火山が大規模噴火を起こし、人類は火山災害の深刻さを痛感させられている。はるか離れた日本列島でも、深夜の津波警報・注意報には驚かされ不安が高まった。生きている星、地球のメカニズムの理解をこれからも深めていきたい。

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「大嫌いだったゴキブリ」に魅了された男 今や新種も発見...「ゴキブリスト」が語る赤裸々研究生活 - J-CASTニュース

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   「あっ、ゴキブリだ!」――誰しも1度は、こんな叫び声を上げたことがあることだろう。平穏な家庭内を一変させるゴキブリは「みんなの嫌われ者」とも言える虫。「人類の敵」レベルで毛嫌いしている方もいるかもしれない。だが、そんな嫌われ者の研究をライフワークとしている「ゴキブリスト」を名乗る人物がいる。

   2022年1月下旬、J-CASTニュース記者が訪ねたのは静岡県磐田市にある磐田市竜洋昆虫自然観察公園。さまざまな種類の昆虫の実物や標本を収蔵し、子供たちへの環境教育を目的としている。インタビューしたのは、ここで職員として働いている柳澤静磨さん。2017年からゴキブリに魅了され、多数の種類のゴキブリについて研究を開始すると、2020年以降5種類の新種を大学教授らと共同で発表するなど、目覚ましい研究成果を上げてきた。まさに、新進気鋭のゴキブリ研究家なのだ。

(聞き手・構成/J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

  • ゴキブリ研究家の柳澤静磨さん

    ゴキブリ研究家の柳澤静磨さん

  • ゴキブリ研究家の柳澤静磨さん

なぜ、わざわざ嫌われ者たるゴキブリを研究対象に選んだのか?

   「ゴキブリスト」として精力的に研究を続ける柳澤さん。そんな柳澤さんに対し、編集部が抱いていた最大の疑問は「なぜ、あえて『嫌われ者』たるゴキブリを研究対象に選んだのか?」だった。

――ゴキブリを研究対象に選んだ理由は何でしょうか?

柳澤静磨さん(以下、柳澤):好きになったのがたまたまゴキブリだったという感じです。後から、教育的に面白いとか、人間とのかかわりが面白いとか、魅力がどんどん出てきました。ですが、きっかけは「ゴキブリってなんかよくわからないけど面白い!」と感じたことですね。

――ゴキブリが研究対象というのは実に刺激的なことだと思うのですが、研究対象としてのゴキブリの面白さは何でしょうか?

柳澤:やはり、研究している人が少ないため、未開拓の領域が大きく広がっているという点ですね。新種についてもそうですが、まだまだ分かっていないことがあるというのは、とても面白いです。

――世間ではゴキブリを嫌う人が多いと思いますが、柳澤さんとしてはゴキブリがこうした印象を持たれていることをどう思われますか?

柳澤:知られていないよりも、全然いいと思います。虫好きじゃない人でも名前を聞いただけで姿が思い浮かぶ昆虫なんて、そうはいません。嫌われているからこそ有名なので、悪いことばかりじゃないかなと思います。

――とはいえ、ゴキブリですよ?

柳澤:好きな生き物を「気持ち悪い」「嫌い」と言われることに何か感じるか、と聞かれることもありますが、そこも含めて面白い生物なので特に何とも思いませんし、私も元々は嫌いだったので気持ちはよくわかります。「気持ち悪い」「嫌い」と言っている人でも、ちょっとしたきっかけで好きに転じると思うので、「お、見込みがあるな」と思いますね。

――あ、柳澤さんも元々はお嫌いだったんですね!

柳澤:実は、2016年に昆虫公園に就職した時点ではまだゴキブリは大嫌いでした。でも、2017年に昆虫公園の仕事として昆虫採集に行った際、とあるきっかけでゴキブリを好きになってしまいました。
磐田市竜洋昆虫自然観察公園
磐田市竜洋昆虫自然観察公園

――そうだったんですね! きっかけとなったその昆虫採集について詳しくお聞かせください。

柳澤:この時は沖縄県の西表島に昆虫採集に行ったんですが、「ヒメマルゴキブリ」というゴキブリに出会ったことがきっかけで、ゴキブリを好きになってしまいました。というのも、ヒメマルゴキブリはダンゴムシのように丸くなるので、それまで自分が知っていたゴキブリのイメージからはかけ離れていたので。

――なるほど。ゴキブリのイメージを覆されたということですね。となると、今はもう全てのゴキブリが苦手ではなくなったのでしょうか?

柳澤:いや、今でもクロゴキブリやワモンゴキブリなど、「家に害虫として出てくるゴキブリ」は苦手ですね。家に出たら倒しますね。こいつらを見つけたら「ウワッ!」って思いますね。

――何と......そこの感覚は世間と同じなんですね!

初対面の人は「ゴキブリ研究」にどんな反応を?

   もともとは嫌いだったものの、運命的な出会いをきっかけに「好き」に転じたことを明かした柳澤さん。そして、その後は研究に没頭するも、ゴキブリが苦手な多くの人と同じ感覚もまた維持した上で精進していることにも驚かされた記者は、さらなる質問を柳澤さんに投げかけた。

――「ゴキブリを研究している」と初対面の人に明かすと、どんな反応をされることが多いですか?

柳澤:まず、私が赤の他人様とお会いするのが、仕事場たる昆虫公園であることがほとんどです。昆虫を見に来られている方が多いので、そこまでビックリされることはありません。

――確かに。

柳澤:ただ、ゴキブリを採集すべく野外に繰り出した際には、地元の方々にばったり会うことがあります。その時「何してるんですか?」と聞かれて、「ゴキブリの研究のために採集をしています」と答えると、やっぱり皆さん驚かれますね。それでも、けげんな顔をする人はほとんどおらず、「どんなゴキブリを採集してるんですか?」といった質問と共に興味深そうな表情をされる方が多いです。

――なるほど。

柳澤:ゴキブリの研究をやる前はカミキリムシが好きだったので、同様に採集にも行っていたんですが、その際、同じように採集活動について説明しても、反応は「あー......そうなんですね」といったフラットなものが多かったです。きっとカミキリムシを知らないし、知ってても興味などないでしょうし。でも、ゴキブリはみんな知ってますからね。

――おっしゃる通りよく知られた存在ですね。ところで、そもそもですが「ゴキブリ」という名前の由来って何なんでしょう?

柳澤:もともと、「御器(ごき)」という、料亭などで汁物を入れて出す食器があるんですが、それを「かじっている虫」という意味で「御器齧り(ごきかぶり)」という名前が付き、5つの音のうち「カ」が脱落したという説が有力です。
ゴキブリの語源になった可能性が指摘されている「御器(ごき)」
ゴキブリの語源になった可能性が指摘されている「御器(ごき)」

――「ゴキカブリ」が変化して「ゴキブリ」に!

柳澤:そうなんです。1884年に日本で「生物學語彙」という日本初の生物学用語集が出版されたんですが、そこに、ゴキブリについての記述が2箇所あるんです。1回目の登場では「ゴキカブリ」と表記されていたものの、2回目の登場では「ゴキブリ」という表記になってしまっていました。当時は活版印刷ですから、恐らく、2回目の登場のページを印刷する際に、何らかの理由で活版が脱落し、「ゴキブリ」になってしまったんではないでしょうか。

――「ゴキカブリ」の「誤記」だったという可能性があるということですね。

56年前に発見された標本が新種であると突き止めた!

   研究に邁進する柳澤さんは、2020年11月と2021年6月に日本産のゴキブリの新種を3種も立て続けに発表したほか、同年8月には4種類目(海外種)を発見した。さらに、同年12月には5種類目となる日本種を発見している。

――怒涛の勢いで新種を見つけていらっしゃいますが、4種類目の「イツツボシルリゴキブリ」の研究については「五十六年前にタイ・チェンマイで採取されたゴキブリを新種だと発表した」と中日新聞が当時報じていました。「新種の発見」なのに、時系列がねじれているように感じられるんですが......これは一体?

柳澤:それは「すでに捕獲され標本にされていたものが実は新種だったことを僕たちが発見した」ということです。この標本に出会ったのは、国立感染症研究所を訪問した際でした。初めての訪問の際にこの標本を見せていただいて、「もしや」との思いが浮かんだので、後日、再び訪問した際に、今度は標本をお借りして解剖・観察したんです。

――解剖したんですね。

柳澤:チェンマイの標本についてはすでに、僕の共同研究者である鹿児島大学の坂巻祥孝准教授がほとんど解剖されていました。僕は写真を撮って、既存種と比べました。一方、他の4種については自ら解剖しました。ただ、いずれもそんなにバラバラにはなっていません。尻の部分を少し切るなどして中を見たといった具合です。足を全部外すとかそういうレベルではありません。

――新種発見の論文って、英語で書くんですか?

柳澤:論文自体は、英語だったり日本語だったり、ものによります。ただ、新種を発表する論文は英語で書くことがほとんどです。論文の書き方は主に坂巻先生と法政大学の島野智之教授から習いました。島野先生も共同研究者です。

――論文を書くのって、大変ですか?

柳澤:大変ですね。研究者によっては「論文を書くのが楽しい」という方もいますけど、僕の場合は発見の瞬間が一番楽しくて、そこからテンションは下がっていくので、論文を書いている間は非常につらいです(笑)。

自宅には無数のゴキブリが! 「ゴキブリづくし」の異色な私生活

   研究や論文についての話が終わったところで、柳澤さんの私生活について話を聞いてみた。すると、これもまた「ゴキブリづくし」だった。

――前出の中日新聞の記事では、自宅でゴキブリを1万匹飼っていると報じていましたが、それは本当ですか?

柳澤:そうだったんですが......増えすぎて、もう、何匹なのか分からなくなりました。

――どんな飼育環境なんでしょう?

柳澤:普通にプラスチックの虫かごを並べて1ケースに1種類という具合に、その中で飼育しています。美しいゴキブリとして知られる「ルリゴキブリ」も家で研究するので飼ってますね。恐らく、皆さんが思っているよりも綺麗めな光景だと思います。ちょうど、生物系の研究室でラットを飼っているような感じです。「害虫としてのゴキブリ」は飼っていないので......クワガタを飼っているような気分です。

――家では「害虫としてのゴキブリ」も出現しますよね。家にも出るクロゴキブリは外来種って聞いたんですけど、本当ですか?

柳澤:外来種といわれていますが、まだ詳しくはわかっていません。九州から出土した土器からクロゴキブリの卵の圧痕が出たという報告があって、それが本当の場合は縄文時代から日本にいた可能性もあり得るという状況です。

――家に出たゴキブリは「冷凍する」と、中日新聞の別の記事の取材に答えていましたが、これって冷凍スプレーを使うんですよね?

柳澤:いえ、捕まえてプラスチックのパックに入れて冷凍庫に保管し、凍らせるのです。多数のゴキブリ、つまり昆虫を飼っているので、家では「殺虫剤が使えない」のです。また、叩き潰したりするのも嫌なので......冷凍することで駆除しています。

――冷凍庫にゴキブリ......衛生的によろしいとは思えませんが......。普通に冷凍庫に食品は入っているんですか?

柳澤:はい。ただ、何段かあるうちの1段が昆虫専用になっています。標本にする前の虫もたくさんいるので、専用の場所を設けています。さすがに食品と一緒ではありません。で、死んだら標本にします。

「ゴキブリ展 -5G-」に「GKB48総選挙」

   まさかのゴキブリの処分方法に度肝を抜かれたが、そんな柳澤さんに活躍の日が近づいている。2022年2月5日から4月3日まで、昆虫公園で「ゴキブリ展 -5G-」が開催されるのだ。

――2018年からゴキブリ展をなさっているということで、今回で5期目ならぬ5回目。普段の研究もさることながら、こちらも非常に刺激的ですね。今回の見所は何でしょうか?

柳澤:毎年大きくは変わりませんが、それでも毎回、初登場のゴキブリがいます。展示も過去4回より見やすく、解説も増えています。今回展示を予定しているのは約55種類です。

――「5G」に「55」......字面も実にそれらしいものが並んでいますが、ゴキブリ展では毎年来園者参加型のイベントを実施すると聞いています。

柳澤:はい。「GKB48総選挙」という、某アイドルグループからヒントを得て人気投票を行っています。ちなみに、サブタイトルは「手に入れろ、G(ゴッド)の称号」です。飼育している約120種の中からGKB48に名乗りを上げる 48種類を選出し、さらに、上位7位にはサブタイトルの通り「神7」の称号が与えられます。1位になったゴキブリは「センター獲得」の栄誉に輝き、展示で際立たせる一方、次の年以降は殿堂入りならぬ「卒業」となり、ランキングには入らなくなります。
通常展示時の館内の様子。「ゴキブリ展」では、このスペースが「ゴキブリ一色」に染まる
通常展示時の館内の様子。「ゴキブリ展」では、このスペースが「ゴキブリ一色」に染まる

――そのGKB48ですが、出場を予定しているゴキブリたちの姿が、昆虫公園のツイッターで見られるんですね。見渡す限り、ゴキブリだらけです。反響はいかがでしょう?

柳澤:好き嫌いが分かれる生き物なので、ゴキブリが嫌いな方はやはり見に来ないようです。なので、苦情はほとんど来ません(笑)。

いなくていい生き物なんていない

   記者が最後に聞いてみた質問、それは、自然界におけるゴキブリの役割についてだった。

――生態系の中におけるゴキブリの役割とは何でしょうか?

柳澤:やはり、分解者としての役割ですね。落ち葉や動物の死骸を分解することや、朽木を食べて分解することで森林の新陳代謝に貢献しています。他の生き物の餌になるという形でも貢献していますし、後は植物の種を運ぶということが最近分かってきています。

――つまり、ゴキブリは実は生態系には無くてはならないということでしょうか?

柳澤:無くてはならないですね。やっぱり皆さん毛嫌いしますけど、生態系には欠かせないですね。

――ゴキブリでも生態系に無くてはならないということは、いなくていい生き物なんていないということでしょうか?

柳澤:そうだと思います。絶滅していい生き物なんていないと思います。どんな生き物も生態系の中で何かしらの役割を担っていますが、人間が知っているのはそれのごく一部だけですから、「この生き物がいなくなったらどんな影響が出るか」なんて全く未知のことなんです。仮にある種が絶滅した後にその生き物が担っていた役割が分かった場合、絶滅したことを嘆いても遅いですからね。

柳澤静磨さん プロフィール

やなぎさわ・しずま 1995年2月5日生まれ。東京都八王子市出身。日本自然環境専門学校(新潟市)を卒業後、2016年4月から磐田市竜洋昆虫自然観察公園(静岡県磐田市)の職員として勤務。2018年2月から同園で「ゴキブリ展」を開催する傍ら、2020年からは法政大学の島野智之教授と鹿児島大学の坂巻祥孝准教授と共にゴキブリの新種を発表し、ゴキブリの研究に邁進。2021年12月には、自身5種類目となる「アカズミゴキブリ」を発表するなどゴキブリ研究家として注目を集めているほか、ゴキブリの専門家として「ゴキブリスト」を自称している。

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