
天然繊維といえば、コットンやリネン、ウールなどが挙げられるが、実はその収穫量は年々減少している。その最大の原因は、世界的な人口の増加。これまで天然繊維を作っていた畑は、生きるために必要な食べ物の生産に置き換えられているというのだ。実際に人口の増加に対して、天然繊維の収穫量は減っていく予想も出ている。そんな状況下で新たな光になると期待されているのがバナナ。今回は、バナナ繊維を開発してバナナクロスを生み出した三井物産アイ・ファッションの笠井克己さんに、新たな天然繊維としてバナナに注目する理由を伺った。
【話を聞いた人】笠井克己さん
三井物産アイ・ファッションで、さまざまな商品開発に全精力を注いでいる笠井さん。ファッション業界でサステナブルが叫ばれるようになり、3年ほど前からバナナ繊維に注目して商品化に成功。現在はさまざまなプロフェッショナルたちとバナナクロス推進委員会を立ち上げ、バナナクロスの普及活動や新たな可能性を探っている。
バナナに注目する理由【1】
【バナナの廃棄量は年間約10億トン】 私たちにとって身近なフルーツであるバナナは、どのように作られているのか意外と知らない人も多いのでは? そもそもバナナは最も有名な熱帯果実のひとつで、赤道付近の熱帯や亜熱帯の国で栽培されている多年草。収穫の際には地上40~50cmほど茎を残してその他は伐採し、しばらくすると残された茎の間から新しい芽が伸びて3~6カ月後には再び実を結ぶ。ちなみに伐採された部分は廃棄され、その量は年間で約10億トンにもなるという。
「バナナに注目するきっかけとなったのは、長年問題になっていた廃棄量の多さ。他の植物はそこまで捨てる部分がないですが、バナナは圧倒的に廃棄する部分が多い植物なのです。これをなんとかできないかと20年ほど前から研究をはじめた方がいて、私たちも3年前から携わるようになりました」
バナナに注目する理由【2】
【CO2排出も軽減! 循環型社会の実現にも貢献】 バナナの茎の廃棄が長年問題になっている理由は、その処理方法にあると笠井さん。「廃棄する部分のほとんどがバナナ農園内で燃やされています。そうすると発生するのがCO2(二酸化炭素)。年間10億トンもそのように廃棄されているとなると、CO2の発生量は相当なものになり、大気中のCO2の濃度も増加して地球温暖化も加速させてしまいます。かといって、バナナの茎を燃やさずそのまま放置すると、それが腐って土壌が汚染されることも問題になっているんですよ。廃棄されるバナナの茎を繊維として再活用することは、あらゆる地球環境保護にもつながるんです」
からの記事と詳細 ( バナナが地球を救う? 天然繊維界の希望の光、「バナナクロス」の可能性(ELLE DIGITAL) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
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