『ポケモン』シリーズの最新スピンオフ『Pokémon UNITE』のリリースから2週間が経過した。
同タイトルは今後、支持を拡大していけるだろうか。現状に“2つの分断”を見た。
SNSで形成される『ポケモンユナイト』コミュニティ
存在が明らかとなってから約1年の開発期間を経て、7月21日にサービスが開始された『Pokémon UNITE』(以下、『ポケモンユナイト』)。6月末に実施されたネットワークテストにおいては、魅力と同時にいくつかの課題が指摘されたが、現在のところ、おおむねタイトルの持つポテンシャルどおりの盛り上がりを見せている状況がある。
Twitterでは日夜、パーティー募集がおこなわれ、目的を同じにするプレイヤーたちが初対面でバトルをともにする。ツイートにはそれぞれに“ホストの考える条件”が記載されており、ニーズのある募集に関しては、あっという間に枠が埋まってしまうことも珍しくない。
一見すると、「カジュアルなMOBAタイトル」として評価される『ポケモンユナイト』らしい動向だが、これらの募集には、同様に『ポケモンユナイト』らしい“2つの分断”が存在している。同タイトルが今後さらなる人気を獲得していけるかは、この分断の行方が握っていると言っても過言ではない。『ポケモンユナイト』は両者間の溝を埋めていけるのか。
課金・無課金のあいだにある溝
1つ目は、課金・無課金のあいだにある溝だ。
『ポケモンユナイト』には、特定の素材(もちものきょうかキット)を使ってアイテム(もちもの)をレベルアップすることでバトルを有利に進められる、特徴的なシステムがある。全部で16種類ある「もちもの」には、それぞれに個別の効果が付与されており、レベルの高低や、その取捨選択が勝敗をわけるシチュエーションも少なくない。そのため、前段のパーティー募集においては、「もちものレベル20以上」といった条件が設けられているケースも見受けられる。「万全の体制で勝利を目指したい」というホストの気持ちの現われなのだろう。
バトルに最大3つ持ち込める「もちもの」を全てレベル20以上にするには、ある程度腰を据えてプレイを続けるか、「もちものきょうかキット」と交換できる「エオスチケット」を課金によって手に入れるしか方法がない。カジュアルなゲーム性によって多くのシリーズファン・新規MOBAプレイヤーを巻き込んでいきたい『ポケモンユナイト』にとって、課金・無課金の区別が(一部とはいえ)コミュニティに参加する権利とつながっている状況は、マイナスと言えるに違いない。
この「もちもの」システムはネットワークテストの段階から、同タイトルの課題点として指摘されることが多かった。『ポケモンユナイト』が人気タイトルとなっていくためには、新規プレイヤーでも安心してコミュニティに参加できるような設計が求められていく。リリース直後の盛り上がりが一段落して以降は、スタートダッシュキャンペーンなどで一定量の「エオスチケット」「もちものきょうかキット」を配布するような工夫が必要なのかもしれない。
ちなみに、ネット上にはもちもの未強化、または無課金で最高階層であるマスターに到達した者もいる。かくいう私も、使用していた3つのアイテムがレベル20以上ではない状態でマスターとなれた。現実には、もちものレベルよりも、プレイヤースキルやゲーム理解のほうが重要であることを付け加えておく。
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