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Thursday, September 10, 2020

タイの暮らしに欠かせない、バナナ活用術。|Travel|Travel|madameFIGARO.jp(フィガロジャポン) - フィガロジャポン

文・写真/松本幸子(在バンコクコーディネーター

熱帯地帯での代表的な果物といえばバナナ。国によって、食用はもちろん、活用術も多様であるが、タイでは通年食べられること、また茎から葉までをくまなく活用できるので、昔から人々にとっては生きていく上で欠かすことのできないものであった。

banana.jpg一度収穫が終わったバナナの木はもう実をつけないので切り倒すのだが、すぐに脇に子株がどんどん生えてくる。

バナナは、郊外の庭付きの家には必ず1本や2本あるものだ。バナナの成長は早く、知り合いの家の庭にもあり、一度に何房もできるため、実がつけばもぎ取ってはおすそ分けしてくれるのである。青くて硬いバナナはフライにしたり、焼いたり煮たりしてさまざまなデザートに、大きな赤紫色の花も、タイ風サラダにして食してしまうのである。そして、食べた後のバナナの皮はその辺りに捨てておけば、土に返り立派な飼料となり、茎は細かく砕いて鶏などの家畜の餌に。そのほかに、なんと紙にもなる。また、大きく肉厚でしっかりしたバナナの葉は、包む、入れるなど現代版のアルミホイルやラップまたは袋の代わりに、またまた料理を盛り付ければ、皿代わりにもなる大変便利なものだ。

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バナナの葉でうつわを作り、そこに貝や調味ペーストを入れて蒸した伝統料理(写真上)や、もち米とバナナを包んで蒸したお菓子(写真下)など、タイにはバナナの葉がなくてはならない食べ物がたくさんある。

最近都心では、このバナナの葉を見直す動きが出てきている。昨年からタイ全土でスーパーのレジ袋が廃止されたのだが、実際には売られている商品の小分けにプラスチックの袋やトレイが多く使われている。これらのプラスチック製品を削減するために、バナナの葉で野菜などの商品を包む工夫をする店が登場したのだ。バナナの葉で包まれ、竹を細かく裂いた紐で結ばれている野菜たちはむしろ、生き生きとおいしそうに見える。オーガニック野菜を販売するスーパーマーケットでは、客の意識も高いため、地元で調達できるナチュラルな素材を利用することは、店への信頼にも繋がっている。

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チェンマイの「リンピンスーパーマーケット」。ほかにも、発泡スチロールではなく、自然界の微生物により分解されるサステイナブルな容器を積極的に採用したり、段ボールの再利用に取り組んでいる。

昔からタイの人びとにとって身近な存在であるバナナが、現代のエコライフにもひと役かっているとあらためて実感したのだった。

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