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Monday, April 26, 2021

コロナ禍の暇つぶしで始めた「バナナの変色アート」がスゴすぎる! | 1本のバナナとフォークで誰でもできる - courrier.jp

amparipisang.blogspot.com

ロンドン在住のアンナ・チョイニカ(35)は昨年、コロナ感染の疑いで自宅隔離している間、暇をもてあましていた。退屈すぎて、キッチンに置いてあったバナナをぼーっと見つめ、皮の変色した筋をフォークでなぞるほど、暇をもてあましていた。

ずっと見つめているうちに、どんどん暗くなっていくバナナの皮の筋。それに魅了された彼女は、フォークでいたずら書きを始めた。実際には描くのではなく、フォークで皮を軽く押すという作業の繰り返しだ。

最初は抽象的な模様だったものが、だんだん複雑になり、ポートレートを描くまでに。コロナ禍の退屈のなかでチョイニカが見つけた新たな趣味になった。

「パンデミックで生まれた奇妙な症状ですね……バナナアートを作るなんて」と彼女は言う。

アニメキャラからグレタ・トゥンベリまで


バナナの皮に傷(あざ)をつけるアートを発見して以来、チョイニカは毎日欠かさず作品をつくって、ツイッターとインスタグラムに投稿。何万人ものフォロワーにお披露目している。投稿用に写真を撮った後のバナナは無駄にせず、毎日食べているという。

彼女の作品はアニメ『シンプソンズ』のキャラクターから環境活動家のグレタ・トゥーンベリまでさまざま。それでも社会問題や時事ニュースにインスパイアされることが多いという。最近では、陰陽で描いた女性2人の横顔の中に「Empowered women empower women(エンパワーされた女性は周りの女性もエンパワーする)」というスローガンを書き込んだ作品をつくった。

バイデン大統領の就任式でそのファッションが話題になったバーニー・サンダース上院議員を描いたこともある。

「バナナはイエローからゴールド、オレンジ、ブラウン、そして最後にブラックというふうに美しく変わっていきます」とチョイニカ。

バナナが変色するのは空気に触れて酸化するためだ。チョイニカは皮を押して傷をつける時間を変えることで、色の濃さを調節してさまざまな陰影を出し、より複雑な作品を生んでいる。

バナナアートに挑戦するには


最初はただの暇つぶしとして始まったバナナアートだが、いまや慈善活動にもつながっている。チョイニカはフォロワーの力を借りて、クラウドファンディングで寄付を募り、イギリスの食料配給チャリティー団体を支援するなどの活動を行っているのだ。
また、コロナ禍で孤独に陥っている高齢者たちにバナナアートを教える無料ワークショップも最近始めたという。アートにセラピー効果があるのは多くの心理学者が指摘するところだ。

チョイニカは、バナナアートに挑戦してみたいと思う人に向けて、以下のようにアドバイスする。

まず必要なのは、1本のバナナと、傷をつけるツール。突き刺して穴をあけるためのものではなく、押して圧力を与えるためのものだ。最初はフォークを使っていたチョイニカだが、最近は縫い目をほどく時などに使う裁縫道具のリッパーを利用しているという。

とにかく、くしやつまようじなど、先端が鋭利に尖っていないものであれば、なんでも使えるとのことだ。


くしとリッパーもバナナアートに

最初はシンプルな絵柄から始めたほうが良い。慣れるまでは、色の濃淡も3段階にとどめるのがベスト。

まず一番暗くする部分から描いて、変色するのを待つ。一晩置いて真っ黒にするのもありだという。次に中間の濃さにする部分へ移り、最後に一番明るい部分だ。

満足できる作品ができたところで、すぐに写真を撮っておくこと。放っておいたら、どんどん暗くなっていくからだ。数分でまったく違う色合いになることもあると、チョイニカは言う。

何はともあれ、いろいろ実験してみるのが楽しいだろう(バナナが嫌いでなければの話だが)。バナナアート最大のメリットは、こじゃれた道具がなくてもできること。

「文字どおり、バナナとそれに傷をつけるものだけでいいのです。誰でもできます!」とチョイニカは言う。

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