Unihertzはクラウドファンディングのリワード品として、物理QWERTYキーボードを搭載したAndroidスマートフォン、「Unihertz Titan Pocket」(以降、Titan Pocket)の発送を2021年9月1日から行うことを発表、クラウドファンディングへ参加したユーザーの元に順次、届けられていきました。
「Titan Pocket」は現在発売中のQWERTYキーボード搭載のタフネススマートフォン「「Unihertz Titan」のバリエーションモデルで、物理タイプのQWERTYキーボードや“ほぼ”正方形型のメインディスプレイといった主な特徴はそのままに本体サイズを片手に収まるレベルにまで小型化したものとなっています、
今となっては物理キーボードを搭載したスマートフォンは非常に珍しく、(最近は折り畳み型のフォルダブル型も出てきましたが)バータイプ(板型)でハードキーは音量や電源、あってもカメラのシャッターキー程度というものが主流の現在において非常に貴重な1台と言えるでしょう。
とはいえ、主流から外れてしまっているといえども、物理QWERTYキーボードを愛好する根強いユーザーは現在でも一定数いることもあり、BlackBerryユーザーでもあった筆者としても見逃せないスマホと言えます。
今回、筆者の手元にもクラウドファンディングのリワード品として本機が届いたので、実際に使ってみての感想などをお送りしたいと思います。
〇BlackBerryリスペクトから生まれたTitanから派生したコンパクトモデル
Titan Pocketは約3.1インチ(716×720ドット)のほぼ正方形なディスプレイとQWERTYキーボードが特徴のストレート型のAndroidスマートフォンです。
昨年発売されたUniherz Titanの小型化バリエーションモデルであり、若干のスペックアップがされていながらも、成人男性の片手にすっぽりと収まるコンパクトサイズとなっています。
Titan Pocketの先代モデル(基本スペックはほぼ同じなのでバリエーション違い)であるUniherz Titanは元々、BlackBerry OSスマホの最終モデルであったBlackBerry Passportをリスペクトしたスマホで、正方形ディスプレイなどの特徴はここからきたものとなっています。つまり、Titan PocketはBlackBerryをリスペクトしたスマホから更に派生したスマホということになります。
小型化した姿はBlackBerry PassportというよりもBlackBerry Classicや往年の名機、BlackBerry Boldを思い起こさせるシルエットとなっていますが、そこはノーマルなAndroidスマホなので操作感などは全く別物です。
本体スペックとしてはチップセットにはMediaTek製のミドルレンジ向けSoC「Helio P70」(Cortex-A53 + Cortex-A73:オクタコア)、6GB RAMの動作メモリー、128GBの本体ストレージを搭載。
SoCが先代Uniherz Titanでは「Helio P60」であったため、若干のスペックアップをしていますが、本体サイズが小さくなったためでしょうか。Titanでは対応していた非接触充電のqi(チー)には非対応となってしまいました。
ディスプレイサイズは3.1インチの液晶ディスプレイにメイン(リア)カメラは約1,600万画素のシングルカメラ、インカメラは約800万画素のカメラとなっています。
カードスロットは2スロット構成で、2スロット目の方はmicroSDカードとの排他設計になっており、DSDV(DualSIM DualVolte)で利用する場合はメモリーカードを利用することができません。なお、SIMカードはどちらのスロットもnanoSIMのみの対応です。
本体外形は縦132.5mm×横幅73.2mm×厚さ16.8mmで本体重量は公称値で216g、バッテリー容量は4,000mAh、先代Titan同様にホームキーを兼ねた指紋認証センサーにNFCを搭載しています。本体カラーはブラックのみです。
そのほか、これまで発売されたUniherz製スマートフォンと同じく赤外線通信ユニットとマルチリモコンアプリが搭載されています。ちなみにUnihertz Jelly2では搭載されていたおサイフケータイ機能は非搭載となっています。ちなみにNFCは搭載しています。
なお、ほぼ正方形という特殊な画面比や3.1インチという昨今のスマホとしては非常に小さいディスプレイのためかゲームアプリ全般においては、ほぼ不向きであることは覚えておいていいかもしれません。
〇キーボードと文字入力
本機のキモとなる物理QWERTYキーボードですが、両手で本機を持ってプチプチとボタンを押して入力していきます。
先代Titanと比べると横幅が非常に小さくなり、それに伴ってキーボードもかなり縮小されていますが、実際に使ってみると、(指がすごく太い人でない限りは)それほど違和感なく文字・文章の入力ができます。
これはリスペクト元のBlackBerry同様にキーに傾斜がつけられており、入力ミスが起きにくいように配慮されているためです。
また、文字入力(IME)アプリも本機専用の「Kika Keyboard」が用意されており、これによりスムーズな文字入力ができるようになっています。また、有志が制作したTitan・Titan Pocket専用の日本語IMEアプリ「AquaMozc for Titan」(有償アプリ)もあり、これを導入することで、さらにPCライクな操作感で文字入力を行うことができます。
そしてキーボードはもちろんバックライト対応(これ重要)、暗い場所でも安定してキーボードを利用できます。
先代のUniherz Titanを使っていたユーザーへの注意点としては、「アプリ(切り替え)キーとバックキーの位置が逆」になっています。慣れてしまえばどうってこともないのですが、両方を併用する場合は間違える可能性があります。どちらも設定でキーアサインを入れ替えることができるので、慣れた方へ統一しておくといいでしょう。
その他にも先代Titanから引き続き、各キーにアプリや機能などのショートカットを設定できるので、キーボード操作でアプリを一発起動するといったこともできます。
〇カメラ機能は並
カメラの性能については可もなく不可もなくといったもので、AI機能などによるシーン判別機能などといったものもないプレーンなカメラアプリとなっています。暗所での撮影はさすがに厳しいものがありますが、明るい場所でのちょっとした撮影くらいであれば悪くはなさそうです。
ちなみに先代Titan同様に撮影設定のデフォルトのアスペクト比(縦横の比率)は1:1(1,200万画素撮影モード)の正方形となっているほか、リターンキーでシャッターを切る(撮影)ことが可能です。
Titan Pocketのカメラで撮影した写真をいくつか御覧ください。
〇まとめ:コンパクトになって見えた良いところと気になったところ
Uniherz Titanの小型モデルとして登場した今回のTitan Pocketですが、実際にしばらく使ってみて良かったところも気になった点もありました。
・良かったところ
まず、小さくなって携帯性が上がった点です。。先代モデルであるUniherz Titanはリスペクト元であるBlackBerry Passportと比べても一回り大きく本体厚も倍とはいかないまでも5割増しくらいには厚く、重たく(実測で310gもある)なっており、タフネスモデルであるということを差し引いてもQWERTYキーボード搭載スマホの中でもさらに使う人を選ぶスマホだったと思います。(筆者は喜んで使ってますが)
本体サイズが小さくなるに伴って画面も小型化したものの、快適に文字を入力できる工夫により、思った以上にスムーズに使うことができます。
・気になったところ
気になったところとして、無理に正方形ディスプレイに拘る必要はなかったのではないか、という点です。
BlackBerry PassportリスペクトであるUniherz Titanの小型化モデルだから、(ほぼ)正方形のディスプレイに拘ったのかもしれませんが、ディスプレイ部は若干縦長になっても良かったのではないかと思っています。
下の画像を見るとわかるのですが、ディスプレイとキーボードの間に何もない部分があり、この部分までディスプレイを広げるか、この部分に静電式のホームキーやバックキーなどを配置すれば、キーボード部にボタンを増やすなどができたのではないか、と思うのです。
気に入った点も気になった点もあるTitan Pocketですが、ストレート型のQWERTYキーボード搭載の比較的コンパクトなスマホとして非常に面白い1台となっていると思います。
特に物理キーボード搭載モデルのスマホというだけでも最近では相当に珍しいだけでなく、その名の通り「ポケットサイズ」へと小型化したことで、持ち出しやすくなり、より一層使いやすくなったUniherz Titan Pocket。
国内向けへの一般販売も予定していることがUniherzのWebサイトでアナウンスされているので、気になった方は是非、チェックしてみてはいかがでしょうか?
からの記事と詳細 ( 画面が四角い!QWERTYキーボード搭載スマホ「Unihertz Titan Pocket」レビュー - Engadget日本版 )
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科学&テクノロジー
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