洋菓子ブランド「アンリ・シャルパンティエ」を展開するシュゼット・ホールディングス(西宮市)が、汚れや傷などで販売できない規格外バナナを使った焼きドーナツ「バナナーナ」を発売した。SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みとして空港などで限定発売したところ、「買って食べることで小さな貢献ができる」と消費者に好評で、発売から約4か月で約7万7000個を売り上げる人気商品になっている。(加藤あかね)
同社は、西宮市内の拠点が近い縁で、ANAフーズ(東京都)が輸入しているバナナの中に、規格外のため廃棄されてしまうものがあると知り、昨年2月から、規格外バナナを使った商品化の検討を始めた。
商品は、アンリ・シャルパンティエを代表する焼き菓子「フィナンシェ」やマドレーヌとも違う形にこだわり、「焼きドーナツ」を試作。ドーナツの「穴」はANAにも通じ、丸い形はSDGsのアイコンを想起させると商品化が決まった。
生地はフィナンシェの伝統製法を生かし、バターをぜいたくに使った口溶けの良さが特徴。生地にバナナを練り込むと甘みや風味が薄れるため、ペースト状にしたバナナにキャラメルソースを利かせて注入した。
試作品より1・2倍大きくすることで満足感も増し、バナナと相性の良いチョコレートチップも練り込んだ。約半年かけて完成させた焼きドーナツは、担当者が「どこから食べてもバナナを感じてもらえる」と胸を張る一品になった。
商品は当初、手土産用として羽田と大阪(伊丹)両空港の店舗で限定発売。4月からは東京駅やシュゼット・ホールディングスのオンラインショップでも取り扱いが始まった。伊丹空港での販売は5月末まで。
開発担当者で、世界コンクールで多数の受賞歴がある同社パティシエの駒居崇宏・商品本部長は「おいしく味わい、笑顔になっていただくことが何よりうれしい。少しでも食品ロスに関心を持っていただければ」と話している。
3個入り648円(税込み)、5個入り1080円(同)。オンラインショップ(suzette‐shop.jp)から購入できる。
からの記事と詳細 ( 兵庫:規格外バナナ ドーナツに:地域ニュース : 読売新聞 - 読売新聞オンライン )
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