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Wednesday, February 26, 2020

新型コロナウイルスの流行で中国は野生動物を食べなくなるか - Newsweekjapan

<危険な病原体への感染リスクを高める野生動物の密猟や食用消費をやめさせるには、ウイルスに対する恐怖心が強まっている今こそが好機だ>

エボラ出血熱、炭そ菌、腺ペスト、HIV、SARS(重症急性呼吸器症候群)、そして新型コロナウイルス──恐ろしい響きをもつこれらの感染症はいずれも、「動物由来感染症」に分類される。動物由来感染症は種の境界を越えて感染し、まだ免疫をもたない人間にとってはとりわけ危険な感染症だ。

中国・湖北省の武漢市を中心に感染が拡大したCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)は、野生のコウモリが感染源である可能性が高いが、コウモリからヒトにウイルスを媒介した動物が何だったのかは、まだわかっていない。ウイルスを媒介したのが希少動物(たとえば、ほぼ同じウイルスが検出された絶滅危惧種の哺乳類センザンコウ)であれ、豚のようにより馴染みのある動物であれ、ひとつはっきりしていることがある。狭い空間に何種類もの動物を詰め込めば、それだけウイルスの感染経路が増え、ウイルスが突然変異を起こす可能性も高くなるということだ。

<参考記事>新型コロナウイルスを媒介したかもしれない「センザンコウ」って何?

この事実は警戒すべきだ。なぜなら近年、動物由来感染症のリスクは増大の一途だ。ヒトがかかる新しい感染症の4分の3は、動物由来だ。過去100年、人間は野生動物の生息地の奥深くに踏み込み、人間や家畜が未知で多様な野生動物と接触する機会も増えた。ということは、それらの動物が持つ細菌やウイルスとの接触もそれだけ増えたのだ。

野生動物は未知の病原菌源

「野生動物を狩る人は、未知の環境に触れることが多いので、それだけ未知の病原菌に晒される機会も多くなる」と、WHO(世界保健機関)の国際食品安全当局ネットワークのピーター・ベン・エンベレクは言う。「自分のためにも、絶滅危惧種の密猟や密売をやめるべきだ。世界のあらゆる保健当局が同意するだろう」

だが口で言うほど簡単ではない。野生動物の不正取引は年間260億ドルもの利益を生み出しており、儲かる違法産業のトップ4に入っている。

とりわけトラの骨やサイの角、センザンコウのウロコなど希少動物の希少部位は漢方薬の材料として珍重され、中国での需要が取引を促進している。2013年に習近平国家主席が、公務接待でフカヒレなど野生動物を材料に含む料理を出すことを禁じるまで、中国では希少動物を使った料理が宴席の定番だった(習がこれらの料理を禁止したのは環境への配慮からではなく、腐敗取り締まりの一環だが)。

<参考記事>世界人口の6~7割が存在も魅力も知らないまま絶滅させられそうな哺乳類センザンコウを追うドキュメンタリー
<参考記事>新型コロナウイルスはコウモリ由来? だとしても、悪いのは中国人の「ゲテモノ食い」ではない

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