2021年06月12日13時23分
新型コロナウイルスの感染拡大により電話やテレビ会議形式の会談が増える中、防衛相会談での「おもてなし」が相手国の好評を博している。岸信夫防衛相の机の上に相手国ゆかりの品々を置くというちょっとした気配りだが、戦略的効果は絶大のようだ。
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2日に行われた日・フィリピン防衛相によるテレビ会談。岸氏の机上にはフィリピン特産のバナナやドライマンゴー、市民の足である「ジプニー」と呼ばれる乗り合いタクシーの模型が並んだ。テレビ会談でも親しみを持ってもらえるようにとの狙いで用意したものだった。
気付いたロレンザーナ国防相が会談後、「オンライン形式であっても日本の皆さまが敬意と礼儀をもって応じてくれた」とツイート。現地メディアも「日本がおもてなしの心を見せてくれた」などと取り上げた。
防衛省は、こうした取り組みをテレビ会議形式の会談が増えた昨年春から続けている。オーストラリアならコアラの縫いぐるみ、カナダならメープルシロップといった具合で、職員が私物を持ち寄ることもある。ただ、交流が少ない国の場合、調達に苦慮することもあるという。
岸氏は11日の記者会見で、ロレンザーナ氏のツイートについて、「私の気持ちが伝わったと受け止めている。大変ありがたく思っている」と述べた。担当者は「これほど反響があったのは初めてだ」と話している。
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